ピンク : 氷の国の小人たち 1〜8号・10〜15号ちゃん
オレンジ色 : 9号ちゃん
: 氷の国の氷河
: プルーストさん 心の声



Q16 あなたの主たる特徴は?



「15問目、何だかすごく文学的で哲学的で格調高かったね!」
「この調子で16問目いってみよう!」
「おーっっ!!」× 15


「僕たちの主たる特徴かぁ」
「やっぱ、ダンスが上手だってことかな」
「お歌も上手だよ」
「絵だってうまいよね」
「その上、可愛いし」
「お利口だし」
「素直だし」
「明るいし」
「優しいし」
「やりくり上手だし」
「繊細だし」
「努力家だし」
「好き嫌いもないし」
「お行儀もいいし」

「……ねえ、僕たちって、もしかしたら、欠点がないのかしら」
「それはありえないよ。欠点のない人間なんているはずないもの。そんなのは神様くらいのものだよ」

「だって、僕たち、ダンスは上手だし」
「お歌も上手だし」
「絵だってうまいし」
「その上、可愛いし」
「お利口だし」
「素直だし」
「明るいし」
「優しいし」
「やりくり上手だし」
「繊細だし」
「努力家だし」
「好き嫌いもないし」
「お行儀もいいし」

「欠点がないねぇ」
「そんなはずないよ。欠点がないのは神様だけのはずなんだよ」
「……てことは、僕たちって、もしかしたら神様なんじゃないの?」
「え?」
「欠点がないんだもんね」
「そうかもしれないね」
「そうだよ、きっと!」
「そうだったのかー!」

「ところで、神様って、どーゆーのを言うの?」
「どういうのって、そりゃ、普通は、教会とか神社にいて、お供えものを貰って、それを食べてるのかな」
「お供えもの? わぁ、どんなの? 神様へのお供えものって言ったら、すごくおいしいものだよね!?」
「うーん。神社だと、お米やお酒やお塩やお水かなぁ。キリスト教の神様は、確か、羊の丸焼きが好きだったような……」

「神は命じられた。『あなたの愛する息子、与作を連れて、盛岡の地に行きなさい。私が命じる奥羽山脈の一つに登り、羊の代わりに与作を献げ物として捧げなさい』」

「えーっ、ケーキじゃないのーっっ!?」
「ケーキを食べる神様なんて聞いたことないよ」

「与作は、パンのみにて生きるものではない。神の口から出る一つ一つの昆布で生きるのだ」

「………………(←神様なんかやめたくなった)」× 15

「すると、誘惑する者が来て、与作に言った。『神様なら、この石がケーキになるように命じたらどうだ』」


「……僕たちの主たる特徴は、小人だってことだよね!」
「うんうん。僕たちは可愛い小人さんだもん。神様なんかじゃないよね」
「さんせーい!」× 15


(案外、妥当な線に落ち着いたやないけ。確かに、小人はんたちの一番目立つ特徴は、小人はんだっちゅーことやもんな)


「僕たちの特徴が、小人だってことなのなら、氷河の特徴は何なのかな?」
「僕たちの氷河の特徴は、氷河が僕たちの氷河だってことだよ!」
「たれたれ氷河さんだと、たれたれ瞬ちゃんの氷河さんになっちゃうもんね」
「僕たちの氷河は、僕たちの氷河が僕たちのものだってとこが大事なんだ!」

「おお〜(←すごく納得している)」× 15

「ひとりの男があった。友も息子も兄弟もない。際限もなく労苦し、彼自身は富を得ることもない。『自分の魂に快いものを欠いてまで、誰のために労苦するのか』と思いもしない。それでも彼は幸福であったのだ」

「僕たちの氷河、ばんざーい、ばんざーい、ばんざーい!」× 15

「はぁ〜 会津ばんざい山はタカラのヤンマーよ〜♪」


(氷の国の氷河はんの主たる特徴は、ひたすら、どこまでもどこまでも哀れなことだと思うでぇ……。氷の国の氷河はんが、愛(と冷や飯と梅干)だけ食って生きてるってのは、どうやら事実らしいのぉ……)