ピンク | : 氷の国の小人たち 1〜8号・10〜15号ちゃん
オレンジ色
| : 9号ちゃん
| 青
| : 氷の国の氷河
| 紫
| : プルーストさん 心の声
| |
Q28 特に憎むものは? |
「わさび!」 「からし!」 「塩!」 「コショウ!」 「タバスコ!」 「マスタード!」 「山椒!」 「カレー粉!」 「梅肉!」 「チリペースト!」 「コチジャン!」 「紅しょうが!」 「キムチ!」 「辛し明太子!」 「激辛ラーメンー!!!!」 「はあはあはあ(←興奮しすぎて、息があがっている) あんなものが、この世に存在すること自体が許せないよね!」 「ほんとだよねっ!」× 14 「んー。気持ちはものすごーくよくわかるけど、みんな冷静になってよ。これが、クリスマスプレゼントの事前調査だとわかったからには、プレゼントにもらえそうだけど遠慮したいものを言わなくちゃ」 「プレゼントにもらえそうだけど、遠慮したいもの?」 「そうだよ。たとえば、僕たちは、人造ダイヤのアクセサリーなんかもらったって困るわけ」 「あ、可愛いお洋服なら欲しいけど、アクセサリーはいらないよね」 「お出かけの時に、担いでお出かけするわけにもいかないしね」 「そうじゃなくってさ! アクセサリーもらうのは嬉しいんだよ。いざと言う時には、お金に換えられるしね。でも、どうせアクセサリーをプレゼントしてくれるのなら、人造ダイヤじゃなくて、本物のダイヤが欲しいってことなんだよ。僕は、偽物は大嫌いなんだ」 「あ、その気持ち、僕、わかるー! パーラーやケーキ屋さんで、ガラスケースなんかに飾られてる偽物パフェや偽物ケーキを見ると、どーしてこれが本物じゃないんだー! って、悔しい気持ちになるもん」 「あ、僕もわかるなー。こないだ、氷の森でリスさんたちと遊んでたら、キタキツネさんが来て『森の端で、氷河が凍ってるよ』って言うんだよ。だから、僕、慌てて助けに行ったのに、凍ってたのは、僕たちの氷河じゃなくて、ただの水でできた氷河だったんだ。偽物って、まぎらわしいよね」 「それはまた、問題が違うような気がするけど……」 「え? そう?」 「とにかく、偽物は嫌だよ」 「うんうん、嫌だよね」 「ケーキは本物がいちばん」 「ダイヤも本物がいちばん!」 「特に、氷河は、僕たちの氷河がいちばんだよね!」 「さんせーい!!」× 15 (あー……。すっかり、わいの質問がサンタはんからの質問状てことになってまっとるけど、もしかして、この質問状が完結した時には、わいが何か小人さんたちにプレゼントを贈らなあかんのやろか? それとも、氷の国の氷河はんが何とかしてくれるんやろか……。ちっと不安やなぁ……) 「俺が特に憎むもの……それは、おまえたちを悲しませるすべてのことだ。はにゃらららら〜」 (氷の国の氷河はんは、相変わらず健気やけど、小人さんたちを悲しませることなんて、この世にあるんやろか……?) 「甘くないケーキとか〜」 (ああ、なるほどな。確かに、ケーキにわさびがかかってたら、小人さんたち、大泣きやろな。まあ、そんなもん、好き好んで作る人もおらんやろうけど……) 受験、浮気疑惑、クリスマスプレゼント代。 氷の国の氷河は、次から次へと降りかかってくる難問試練を無事乗り越えることができるのか!? 瀕死の氷の国の氷河の命を永らえさせているものはただ、小人たちの愛だけなのですー!! (氷の国の氷河はんを瀕死状態にしたのも、小人さんたちなんやけどな) それは言わない約束です。 |