アンドロメダ姫によって、円卓の騎士とキグナスの決闘が中断されたのは、しかし、その1度きりでした。 それから数日のうちに、キグナスは、王を除く円卓の騎士たち全員と闘い、あっさりと彼等を打ち負かしてしまったのです。 平和な国で、騎士道という形にこだわる闘いをしか知らない騎士たちを打ち負かすのは、キグナスにはそう難しいことではありませんでした。彼は、騎士の礼節も何もない戦場で、命を賭けた闘いを闘い続け、そして生き延びてきた男でした。試合ではなく、実戦を闘い抜いてきた戦士だったのです。 キグナスの戦法が形式を重んじる騎士のそれとは違うこと、騎士道の看板を掲げて真っ向から立ち向かっていったのでは勝てないことに気付くと、円卓の騎士たちはキグナスに再戦を挑むことは断念したようでした。 キグナスのような野蛮な闘い方にどう対処すればいいのかを、円卓の騎士たちは知らなかったのです。 彼等は、そんななりふり構わない闘い方など、知りたいとも思わなかったのでした。 |