それから更に1週間、氷河はなんとか耐え続けた。
いくら子供嫌いの氷河でも、毎日子供と接していれば、子供の扱いも上手くなってくる。
「パンよりケーキが食べたいー」
と駄々をこねられたら、
「朝メシをちゃんと食ったら、おやつに食わせてやる」
と言えばいい。
「ひょーが、遊んでー」
とねだられたら、それこそ、子供に戻ったつもりで相手をしてやるしかない。
「絵本、もいっかい読んで」
と言われたら、明日も読んでやると約束すればいい――ことが、氷河にも段々わかってきたのである。
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