そんなふたりをもどかしがった蜜蜂さんや蝶々さんが、
「早く打ち明けてしまいなさい。秋になったら、あなたも彼も枯れてしまうのよ。そうなる前に、気持ちをお伝えなさいな」
と、小さな花に優しく忠告してくれました。

けれど、小さな花は、恥ずかしがって俯くばかり。

小さな花が、そんなふうにあまりにいたいけなので、大きな花は何も言えなくなってしまうのでした。