微妙なお年頃! ふたりで無駄毛処理 その1




第二次性徴期、男の子の上に訪れる変化は声変わりだけではありません。
この時期の男の子の身体には、目に見えてわかる大きな変化も現われるのです。


「マーマ、大変っっ !! 」

「瞬ちゃん、今度は何が起こったの?」
オトナのマーマは男の子の身体と心の変化についてちゃんと知っていますから、大慌ての瞬ちゃんを余裕の微笑で迎えました。

瞬ちゃんの今日の大慌ての原因は、
「氷河に……氷河に毛が生えてきたのっ!」
「えええええっ !? 」

これには、オトナのマーマもびっくり仰天です。
もちろん、それは特に驚くようなことではありません。
オトナになりかけた男の子になら、当然現われる変化です。

けれど。
(ひ……氷河×瞬で、それに触れるのはマズいんじゃないの !? )
と、マーマは大混乱です。

「昨日、氷河とお風呂に入ってて気付いたの……。どうしてあんなところに……」
「そ…そうねぇ、どーしてあんなところにケなんか生えてくるのかしらねぇ。けけけけけ」
マーマはひどく動転していました。

「僕、最初は、氷河の髪の毛が落ちてるだけかと思って、つまもうとしたの」
「まああああ !! 」
動転しつつも、瞬ちゃんが、ロシアのお友達のその付近に触るのにためらいを覚えてないのがとても嬉しいマーマです。

「でも、髪じゃなかったの。そこに生えてたの」
「そそそそそうでしょうねぇ」
マーマは他に何とも言いようがありません。

「僕、氷河が病気なのかと思って……」
「病気じゃないのよ、瞬ちゃ――」

「抜いちゃった」


「…………」


マーマは白目を剥いて、立ったまま気絶してしまいました。






【next】