おまえが俺のものにならないのなら、生きている甲斐もないと思っていた。 大袈裟だね。 どうすればおまえが俺のものになってくれるのか、それだけを考えていた。 嘘ばっかり。 おまえの気を引くためにいろんなことをした。 たとえば、どんな? 死んだ振り。 くすくす。 強い振り。 弱い振り。 みんな、振り、だったの? 本当の氷河はどれ? 今、おまえの前にいる男だ。 えっちが好きなのが、ほんとの氷河? ばか。 違うの? 違う。 セックスじゃなく、おまえが好きなんだ。 こうしてる時は、僕を思い通りにできるから? …………。 こうしている時は、僕は氷河だけのものだから? こうしている時は、僕が氷河しか見ていないから? ……そうだ。 ――正直だね。 |