信じられない?
夢なんて?
僕は僕に問いかけた。
信じられるよ――と、すぐに、僕が僕に答えてくる。
そうだ、信じられる。
人はいつか、誰も傷付けることなく、愛し合って生きていけるようになる。
僕は、今は本気で、そう信じることができた。
僕に信じさせてくれたのは、氷河だった。
氷河がいるから、僕は僕の夢を信じていられる。
雨が白い水煙をあげて、降り続いてる。
何もかもを流し去っていく雨。
そして、僕は――僕たちは、雨のあがったその大地に、もう一度、新しい希望と夢とを作っていくんだ。
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