「……貴様は、俺のオリジナルだそうだな」
「貴様を消せば、俺は消えてしまうのか?」
「俺は消えない。俺は俺として、ここに頑として存在し続ける」
不比等を責める氷河の声が聞こえたような気がした。
「──貴様もだ」
憤然としていた氷河の口調は、しかし、最後には哀れみを含んだそれに変わっていた。
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