喧々諤々の末、何とかできあがった第一回聖域文化祭参加者募集の告知立て看板。


が、告知文が出来あがれば出来あがったで、また、色々と新たな不安が湧いてくるものである。

「ゴールドさんたち、参加してくれるかな……。誰も参加してくれなかったらどうしよう……」
聖域の入口にずこっ★ と立て看板を刺し立てている星矢と紫龍を眺めながら、瞬は不安そうに呟いた。

瞬にそんな不安そうな顔はさせておけないということで、立て看板立ての仕事を終えたばかりの紫龍たちに、早速氷河の檄が飛ぶ。
「おい、貴様等! 瞬を悲しませるわけにはいかん! あの馬鹿共を説得してこい! いいか、首に縄をつけてでも、全員、文化祭に参加させるんだ! どんな卑劣な手を使っても構わんっ」

「卑劣な手と言われても……。瞬をエサにするくらいしか思いつかんが」
「瞬をエサになどできるかっ! 紫龍、貴様が裸踊りでもして、客寄せをしろっ」
「紫龍が脱いだって、今更、誰も……」
「下も脱げばいい。結構、奴等も関心を示すかもしれん」

自分と同じものを見せられて喜ぶ男が、果たして黄金聖闘士たちの中に存在するのかどうか。
いないとも限らないという推測を、星矢は、紫龍のために口にはしなかった。






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