開催日、場所、告知方法に飲食物の手配。
そこまで決まったら、次に考えなければならないのは、肝心要の文化祭の内容である。


「これも問題だな。文化祭の催事や展示物というと、普通、何があるものなんだ?」
「奴等が“フツー”の展示物なんぞ喜ぶとは思えんが」
「『聖闘士星矢』の上映会はどう? ちょうどDVDも発売になったことだし、僕たちの苦労と成長の跡をゴールドさんたちに見てもらうの」
「逆効果なんじゃないか? 自分たちの負けるところを見せられて、機嫌を悪くするだけのような気も……」


「特大スクリーンとプロジェクターの手配が必要だな」
きっぱり言い切ったのは、もちろん氷河である。

その企画が自分の大恥をさらすことにもなるのだということに、氷河はまるで思い至っていないようだった。






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