359000カウント記念小説


359000カウントをGETしてくださったのは、鈴木さん。


お題は、


(1) 冥界戦で、一輝が瞬を殺さなかったことに感謝する氷河の話
(2) 舞台はシベリア。ヤコフと瞬が必要以上に仲良しになり、それに対して複雑な気持ちになる氷河の話
――のいずれか。


(1)の場合は、『できれば一輝自身がどう思っているのかも表現して欲しいです(私情に流されたと恥じているかな? と私は思うのですが)』
――とのことでした。

鈴木さん、リクエストどうもありがとうございます!

鈴木さんは10数年振りの再燃さんだそうで、幣サイトの作品を半年かけて全部お読みくださったとか。
本当に ありがたくて ありがたくて感無量。
ですが、同時に、非常に心配もした私。
私は本気で、昔 自分がどんな話を書いていたのかを忘れているところがあるので……。
幣サイトにある作品を全部お読み下さったという鈴木さんからのメールを拝読し、かなり無茶苦茶な話もあったろうなーと 冷や汗をかいたのも事実です。
んでも、やっぱりとっても嬉しい。たくさん お時間を割いていただき、本当にありがとうございました!

二択でいただいたお題、どちらにしようかと考えて、ここはやっぱり冥界編! ということで、私はまず(1)でネタを考え始めました & 話を書き始めました & 書き上げました。
で、書き上げて思ったことが、

(1) キリリク話なんだから、もう少し明るく楽しい話にした方がよかったかも〜
(2) キリリク話で、特にえっち希望という ご要望をいただいたわけでもないのに、このえっちシーンはちょーっと まずいかも〜

――の2点。
そう思うことは思ったのです。はい。
ですが、特に(2)に関しましては、生と死を考えるとき、えっちは外すことのできない要素だという思いがありまして、そのまま突っ走ってしまいました(←卑怯な言い訳です。すみません)。

ちなみに、一輝兄さんがジュデッカで瞬ちゃんを殺さなかった理由を、ここまで真面目に考えたのは、私は多分 今回が初めてでした。
これまでは、あのシーンの不自然な流れ――すなわち、

(1) 一輝兄さんが瞬ちゃんに拳を打ち込む
(2) グロテスクなハーデスの本体登場
(3) でも、それは星矢ちゃんの見た幻(?)で、
(4) 実は一輝兄さんは、その直前で拳を止めていた

――という不自然な流れを見て、車田先生は(2)と(3)の間で、急遽ストーリー変更を思いついたのだろうかとか、そんなことばかりを考えていたのですよね、実は。
仮にも やおい書きなら、私はそこで もう少し 考えを掘り下げることをして、話の1本2本書き上げていてしかるべきだったのに。
これは実に情けないことです(と、今になって反省しきり)。

ところで、あの時、一輝兄さんが何を考えて拳を止めたのか、彼自身は何も語っていません。
瞬ちゃんは、「僕が兄さんの弟だったせいで……」と自分を責めることしかしないでしょうし、ハーデス様やパンドラ様も「フェニックスは肉親の情に負けたのだ」くらいのことしか考えない(考えなかった)でしょう。
となると、一輝兄さんの真意をあれこれ考え探る役は、氷河こそが適役。それができるのは氷河以外にはない! と、氷瞬ファンである私は、当然のごとくに思い、そういう話を書いたわけなのですが。

あれこれ考えているうちに、いろんなパターンが想定できて、結局 私は、『これだ!』という答えに行き着くことができませんでした。
でも、一輝兄さんの『私情』の内容を考えるのはとても楽しかったです。
なにしろ、20数年の星矢人生で初めて真面目に考えたことでしたから。

しかしながら、書き手が楽しんで書いた話には、往々にして、様々な問題が生じることの多いもの。
色々考えることが楽しくて、楽しみすぎて、そのせいで肝心の話の内容が非常に とりとめのないものになってしまったのですね。
で、一度ラストまで書き上げてから、話の内容を整理しました。

今回のキリリク話、元々は今回UPしたものの1.5倍くらいの長さがあったのです。
が、それらを組み込んだままにしておくと、あまりにも脇道寄り道が過ぎて、話が散漫になってしまうと判断し、大幅カットしました。
↑ 瞬より自分の方が清らかだったら、瞬にあんな苦労(?)をさせずに済んだのに――と苦悩する氷河のシーンとか、書いている分にはものすごく楽しかったんですけど、潔く(?)カット。


今回の話は、「できれば一輝自身が(自分の振舞いを)どう思っているのかも表現して欲しい」というご要望には応えることができておりません。すみません。

一輝兄さんはやっぱり難しい――です。彼を理解することは、私にはとても難しい――難しかった。
ですが、まあ、この点は謎のままにしておいた方が、一輝兄さんの名誉のためにはよいことのような気もしますので、あえて一輝自身が自分の行動をどう考えているのかということには触れないことにしました。
その分、氷河が邪推しまくりです。

それから、今回の話のタイトル、『 Thank you for your love 』。
これは、某ゲーム(やったことはないです;)のEDのタイトルから持ってきたのですが、歌詞が著作権上問題のないサイトさんになくて……。ご興味がありましたらこのあたりから飛んでみてください)
最初は『 Thank you for your weakness 』か『 Thank you for your fail 』にしようと思ったのですけど、少なくとも 今回の話における『私情』や『惰弱』は『愛』と同義だと思うので、へたにもじるより『 Love 』のままの方がいいだろうと、直前で考え直したのでした。


ところで、今回のように、氷河と瞬が最初から それが当たりまえのことのように好き合っている話を書く時、私は時々「これでいいのだろうか?」という迷いに囚われます。
二人が出会って、色々あって、その上で恋に落ちる話を書く時には そういう迷いは生じないんですが、二人が好き合っていることが説明もなく大前提になっている話は、氷瞬ファンでない方がお読みになったら「なんでこんなことになってるの?」と違和感を覚えるのだろうな〜 と思う。
(幣サイトに氷瞬ファンでない方がいらっしゃることは まずないだろうとは思うのですが)

何はともあれ、幣サイトは氷瞬サイト。
氷河と瞬が熱烈に恋し合っていることが当然にして必然であり、自然でもある世界。
そのつもりでお読みいただければ幸いです。



上記の事情で、今回の話はちょっと短いのです。
ですので、おまけで、お題(2)絡み(お題からは微妙にずれています)の話も書いてみました(これまた微妙な長さなのですが;)。
お時間のある時に、お読みいただけましたら幸いです。

鈴木さん、実に実に興味深いリクエスト、どうもありがとうございました!





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