464000カウント記念小説


464000カウントをGETしてくださったのは、影月さん。


お題は、

『氷河×瞬版オペラ座の怪人


「オペラ座の怪人風シリアスな話で、氷河とハーデス様(一輝兄さんでも可)で瞬を取り合って下さい。
瞬第一のクールでかっこいい氷河、清楚で可愛い瞬でお願いします」

――とのことでした。

影月さん、リクエスト、どうもありがとうございました。

さて、ここで、弊サイトにお通いくださっている方々の中には、
「『オペラ座の怪人』? 先週、小説のお花畑にUPされた話が『オペラ座の怪人』ネタだったじゃないの」
と思われる方もいらっしゃるかと思います。
そうなんです。先週 UPさせていただいた話も『オペラ座の怪人』だったんです。
で、こういう仕儀に相成ったのには、非常に興味深い経緯がありまして。

まず、最初に、私は、影月さんから「氷河×瞬版オペラ座の怪人をお願いいたします」とだけ書かれたリクエストをいただきました。
リクエストが単に『オペラ座の怪人』というのでしたら、私は例によって、『オペラ座の怪人』を適当にアレンジして、そこに氷河と瞬を絡めた話を書き、書きあがった作品を464000カウントリクエスト話としてUPしていたと思います。

が、影月さんからのリクエストは『“ 氷河×瞬版”オペラ座の怪人』。
影月さんが万一、『オペラ座の怪人』のストーリーはそのままの、いわゆるキャラを入れ替えたダブルパロのような作品をお望みだったとしたら、それは私には書けませんので(道義的な問題が発生しますので)、私は、
「『オペラ座の怪人』のどういった部分をモチーフにした氷瞬話をご希望でしょうか」
と確認のメールを出させていただきました。

で、そのお返事を待つ間に、もし いただいたお題が『“ 氷河×瞬版”オペラ座の怪人』ではなく、ただの『オペラ座の怪人(=オペラ座の怪人をモチーフに氷瞬話を書いてほしい)』であったなら、私は どういう話を書いていただろうかと思いながら書いたのが、先週 小説のお花畑にUPさせていただいた『 The Phantom of the Opera 』。

もちろん、影月さんからのお返事の内容と齟齬がないようでしたら、私は『 The Phantom of the Opera 』を464000カウントリクエスト話として こちらにUPさせていただくつもりでおりました。

ところが、ところが。
1週間後にいただいた影月さんからのお返事は、
「氷河とハーデスによる瞬の取り合い。瞬第一のクールでかっこいい氷河、清楚で可愛い瞬」

私の書いた話と全然違うー!!

影月さんからいただいた お返事を拝読して、
「氷瞬ファンの方々って、こういうのを求めているのね。私の書く話が受けないわけだわ〜」
と、愕然としてしまいました。
(そして、更にその2週間後に他の方からいただいた467000カウントリクエストのお題で とどめをさされた;)
いや、もう、何と申しますか、氷瞬世界で求められているのは『瞬が愛されている話』なのだと思い知りました。大変勉強になりました。

もちろん、勉強になったからといって、私が その勉強の成果を皆様の前に提出できるようになるかというと、それはまた別の話ですが、しかし、大変勉強になったことは紛れもない大事実。
何か、色々な点で納得がいったというか、諦めがついたというか、開き直ることができたというか。


ともあれ、そういう経緯がありまして。
さすがに2週続けてオペラ座が舞台の話を書くわけにはいきませんので、今回の話の舞台はオペラ座ではなく聖域。
メインは『氷河とハーデスによる瞬の取り合い』。
先週UPさせていただいた『 The Phantom of the Opera 』と、今回UPさせていただく『 Give or Take 』を合わせて、464000カウントリクエスト話と思っていただければ、私としても心安くなります。

『瞬ちゃん もてもて話』は無理でも、『クールでかっこいい氷河』は、修行次第では私でも書けるようになるかもしれないので、これから精進いたします。
今回の話の氷河は、(修行開始前なので、まだ)クールに徹することはできていません。
瞬も、清楚で可愛いかというと、何かがちょっと違うような。
とりあえず、『氷河とハーデスによる瞬の取り合い』部分は(その部分のみは)何とかクリアできたかな〜? という感じです。

ちなみに、オペラ座の怪人は、私はミュージカルや映画等でしか観たことがなく、原作未読でした。
で、ミュージカルや映画は、割りと『怪人』に人間的な要素を付加して悲劇的キャラに仕立てあげている部分があったため、
「クリスティーヌって、どーして、自分を成長させてくれるファントムより、顔がよくて無難なだけのラウルを選ぶの? 怪人みたいに恐くないから?」
と不思議に思っていたのです。
自分を成長させてくれる男(つまりは与える男)と、一途に恋するだけの男(つまりは、恋人の時間を奪うことしかできない男)。
賢明な女性なら、前者を選ぶ(少なくとも、選ぶべきだと思う)ものではないかと。

影月さんのリクエストをいただいて、ルルーの原作を読んでみたのですが、原作のファントム(エリック)は クリスティーヌの指導者というより、指導の技術を武器に服従を迫るストーカーの側面が強かった。
何といいますか、正しく“怪人”。
不気味で我儘、猟奇的。
シャニー子爵(ラウル)は、結構可愛い恋するオトコでしたし、最終的に貴族の身分も財産も捨ててクリスティーヌと駆け落ちしていますから、まあ、この二人がくっつくラストでいいか〜 と思った私でありました。

それから、それから。
今回の話は、誰を『怪人』にするかで、いちばん迷いました。
あれこれと迷い考えているうちに、映画やミュージカルのプロデューサーさんが、なぜラウルよりファントムの方を掘り下げたがるのか、その理由が何となくわかったような気がしてきた。
容易に 常識で語ってしまえる男って、今いち 魅力に欠けるんですよね。


はい。ともかく、そういうわけで。
影月さんには、色々と お手数をおかけして大変申し訳ありませんでした。
その上、お題が2作品に分裂。
叶うことなら、寛大な お心でお許しいただけますよう、祈る私でございます。





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