「瞬に粘着する氷河。 『あれは(これは)執着というより粘着だ』と一輝か紫龍に言わせる」 いちごさん、リクエスト、どうもありがとうございました! さて。 今回の お題をいただいた私は、何よりもまず『粘着』と『執着』の違いに戸惑いまして。 何と申しますか、ワタシ的には、『執着』より『粘着』の方が、こだわり度が低いイメージがあったのです。 「『あれは(これは)執着というより粘着だ』と一輝か紫龍に言わせる」というお題は、氷河はそれほど瞬に固執していないと、一輝もしくは紫龍が言っている──ということ。 氷河が比較的常識的なオトコだと、一輝もしくは紫龍に言わせて、それでどういうドラマになるのだろう? と、私は不思議に思ったわけですね。 これは どう考えても、私の中に誤解もしくは認識違いがある。 で、物書きの最強至高の味方・辞書さんに、該当の単語の意味を問い合わせ。 辞書には、 『粘着』: ねばりつくこと 『執着』: 一つのことに心をとらわれて、そこから離れられないこと と、ありました。 二つの単語の違いは、『粘着』が物理的固着を表わし、『執着』が精神的・心情的固着を表わしている点。 両単語に、固執の強弱・深浅の相違はないようでした(ここで私は勘違いをしていた模様)。 いちごさんに確認のメールを出させていただいたところ、 「『粘着』の方が ストーカーチックなのではないかと思い、その言葉を選びました」 とのご回答。 いちごさんのご希望は、要するに『ストーカーチックな氷河』。 考えてみれば、ストーカーという人種は、自分がストーキングしている相手を 本当の意味で好きなわけではないでしょうから、『粘着』の方がストーカーを表わす形容動詞としては的確なのかもしれません。 ともかく、今回いただいた お題はそのように解釈させていただきました。 そういうわけで、ストーカーな氷河の話を書くことになったわけですが、ここに問題が一つ。 ウチの氷河は、いつも瞬にくっついているのが常態となっております。 城戸邸の中では その背後に立っていて、外出の際には いつも横にいる。 そして、何者かが瞬に近付いてくると、瞬の前に移動してきて、その何者かの前に立ちはだかる。 そういうシーンを、私はこれまでに何十回となく書いてまいりました。 つまり、ウチの氷河が瞬の側にびっとり くっついていても、一輝も紫龍も『氷河は今日も通常営業』と思うだけなのです。 特段、ストーカーチックだなどとは思わない。 ですが、それではお題に沿った話を書けません。 氷河をストーカーチックな男にするためには、幣サイトの通常の聖闘士設定では書けない。 そこで無理矢理ひねり出したのが、今回の設定。 「なんで突然 アナザーディメンションなのだ!?」と思われる向きもおありかと思いますが、これは お題に沿った話を書くための私の苦肉の策ということで、寛大な お心で お許しいただけますよう お願い申し上げます。 ちなみに 今回の話は、タイトルを『 another “Another Dimension”』にするか、『 Another Dimension Part.2 』にするかで、1時間ほど悩みました。 こういう、さほど意味のないことに時間を費やしているせいで、私はいつも『時間が足りない』と悲鳴をあげてばかりいるのかも。 他のことなら、どれほど要領が悪くてもいい。 時間の使い方だけは、上手にできる人間になりたいものでございます。しみじみ。 はい。そんなこんなで。 いちごさん、リクエスト、どうもありがとうございました! 何となーく、今回の話は(今回の話も?)いちごさんのご希望とは全く違う話になってしまったような気がしています。 本当に 申し訳ありません。心から お詫び申し上げます。 |