『ネオロマンス系のお話。かつ、カノンを出す』 「主人公が一生懸命努力を重ねているうちに、恋愛感情や恋敵、デートなどのドキドキイベントが起こるといったネオロマンス特有の現象が、星矢の世界でなりたてば、まちがいなく楽しいと思うのです」 ──とのことでした。 トロコ。さん、リクエスト、どうもありがとうございました! が、実は、わたくしめ、『ネオロマンス系のお話』というものが どんなものなのか、全く わかりませんで。 トロコ。さんに、『ネオロマンス系のお話』とは具体的にどのようなものなのか問い合わさせていただきましたところ、『ネオロマンス系のお話』とは、 主人公が夢を目指して一生懸命努力している姿に感化された 同じような夢を持つ仲間たちと 主人公がコミュニケーションを深め、その中の一人と恋に落ちるもの という ご説明をいただきました。 そして、今回のリクエストに関して、 1.全寮制の超有名学校に、大きな夢(音楽学校なら、「作曲家になりたい」などの夢)を持って転校してくる瞬ちゃん。 2.瞬ちゃんの夢にかける一生懸命な姿に、他のキャラとの間にも仲間意識が生まれる。 可能であれば、仲間意識が芽生える瞬ちゃん以外のキャラも、当初は顔を知っている程度の人間関係であると嬉しい。 という補足条件をいただくことができました。 つまり、今回 私は、他のキャラを絡めつつ、氷河と瞬が恋に落ちる学園ものを書けばいいということです(そういう理解をいたしました)。 しかし。 『同じような夢を持つ仲間たちと 主人公がコミュニケーションを深め』、『他のキャラとの間にも仲間意識が生まれる』というからには、それなりの内容を持つ複数エピソードの積み重ねが必要になります。 正直、これは 短編にまとめるのが かなり難しそうだと思ったのです。連載向け、あるいは それなりの長編向けのお題だと。 そもそも 瞬が転校していく学園の設定を新たに考えていたら、その設定説明だけで 相当の字数が必要になります。 どうしたものかと悩んでいた私だったのですが、 「聖闘士星矢Ωに、学校があるではないか!」 ということに気付きまして、Ωのパライストラの設定をそのまま使わせていただくことにいたしました。 & Ω25話の龍峰くんの わざと負けエピソードも一部流用させていただいています。 Ωのパライストラの設定を使わせていただいた──と言っても、その設定はかなり変えてありますが。 Ωでは、パライストラは 聖闘士の資格を得た者たちの学校でしたけれど、この話では、聖闘士になるための学校にさせていただきました。 & なぜか『聖闘士ファイト』なる単語のセンスが気恥ずかしくて使えず、もっと無難でセンスのない呼び名に変更させていただいています。 (バトルの落ちが最初から見えているのは ご愛嬌ということで) で、ですね。 私は、学園物は好きですし、実際 これまでに何本もの学園物を書いています。 ですので、今回の話を書くことも とても楽しかったのですが、聖闘士を育てるのは やっぱり、学校教育より徒弟制度の方がいいな〜 と思ってしまいました。 聖闘士の場合、師との強い絆というのは、やはり とても大事なもののような気がします。 それはさておき、さて、ところで。 今回のもう一つのお題は、『カノン登場』。 当然、カノンは 作中に登場しています。 それなりに 話のキーパーソンになっているとも思います。 登場してはいますし、結構な重要ポジに立っているとも思うのですが、はたして これを「登場した」と言っていいものか。 カノンファンであるトロコ。さんに詐欺と思われてしまうのではないかと、その点が心配でならない私です。 ただ、今回いただいたお題とは別に。 Ωで聖闘士の学校を作るのなら 無印星矢ファンへのサービスとして これくらいのことはしてくださってもよかったのではないかと思ったのですよね。 青銅聖闘士たちの進む道を作るため、嘆きの壁の前で散っていった黄金聖闘士たちの復活は 少々興が殺がれることもあるかもしれませんが、カノンなら! と、思ってしまった。 いずれにしましても、今回の話は無印星矢の世界とも Ωの世界とも全く重なるところのない完全パラレルの話ですので、その点 よろしく ご了承くださいませ。 あれこれ四苦八苦したわりに、今回の話は、おそらく トロコ。さんのイメージしていた“ネオロマンス系の話”とは全く違うものになってしまっていると思います。 大変申し訳ありません。 そこのところは、ネオロマンス超初心者が書いた作品ということで、ご容赦いただけますよう お願い申しあげます。 |