770000カウント記念小説


770000カウントをGETしてくださったのは、さえさん。


お題は、

恋人たちの末裔』の続編、『聖域 の中心で愛を叫ぶ』の続編、『探偵はバーに行く』の続編のいずれか。


『探偵はバーに行く』に関しましては、氷河の恋が“薔薇色の人生”になるのかどうかが気になります。

――とのことでした。


さえさん、リクエスト、どうもありがとうございました!

750000カウントリクエストに引き続いて 続編のご希望をいただき、続編のリクエストは これきりにしていただくということで、このお題を受けさせていただきました。
『探偵はバーに行く』の続編になります。

実は、私は、最初は このお題を お断りさせていただこうかと思ったのです。

その第一の理由は、750000カウントリクエストの前振りページに書かせていただいたことの繰り返しになりますが、私は 基本的に続編を書くことを念頭に置いて話を書いておりませんので、続編を書いても、その続編をお読みくだった方々を がっかりさせてしまう話しか書けない可能性が非常に大きいから。
今作も、そのような作品になってしまっていることを、先にお詫びしておきます。

(私の場合は)一つの作品を書き終えた時点で 言いたいことは言い終えているため、同じ設定で別のテーマを見付け、それを話に組み込むことは、私の力量では かなり難しいのです。
適切なテーマが見付かれば何とかなるのですが、何とかならないことの方が多いのは、私に限らず、あらゆる分野での 続編というものの評価を見れば おのずから明らかです。

第二の理由は、続編というのは、そもそもの話の思いつきが 私の中から出たもの(の続き)だから。
続編作品は、私には思いつかないお題で話を書き、それを皆様に楽しんでいただくという、キリリクの本来の目的に適っていないと思うため。

第三の理由は、続編を希望されることの意味を考えると、私が切ないから。

ある人が、ある作品の続編を希望する場合、その理由は、

(1) キャラや設定は 悪くはなかったけれど、話が今いちだった
(2) 書き手が 話を綺麗に終わらせることができなかった

のいずれかなのではないかと思います。
(1)と(2)のどちらの場合であるにしても、それは もちろん、私の力量不足からくることです。
それは わかっています。
わかっているから、切ないんですよね。

ちなみに、ワタシなりに分析しますと、『探偵はバーに行く』は (2)に該当し、話の構成的には 少し謎めいているくらいの描写にしておけばよかった氷河と瞬の描写を多く書きすぎたのが、当該作に“話が終わった感”を持たせられなかった主原因なのではないかと思っています。
比重を、もっと主役の方に置けばよかったんですよね。
一つの作品としては、そこの判断を誤った。
氷瞬サイトに置く作品だから――という意識が強すぎたのです。

氷瞬サイトで これを言ってしまっては身も蓋もありませんが、『探偵はバーに行く』は 氷河と瞬の恋がどうなるかということは どうでもいい話です。
氷河と瞬が、何らかの事件を経験することによって 変化成長する話ではない。
『探偵はバーに行く』は、氷河と瞬を知った第三者が、そのことによって変化成長する話なんです。
それを、話を読んでくださった方々に、私がしっかりと伝えきれていないから、続きを読みたいと思う方が現れるのだと思います。

別の例になりますが、たとえばラストが『氷河の恋が実ったのかどうか、それは神のみぞ知る』とか『氷河の恋の行方は 誰も知らない』であれば、氷河の恋が実ったのかどうかは、その話の主題ではないわけです。
主題は別にあり、それは話のラスト1行の前に書かれている(はず)。
そして、その上で、『氷河の恋が実ったのかどうか』は、作品を読んでくださった方の判断に任せる――という話なわけです。

芥川龍之介が 『藪の中』の真相を語ったら、その途端に、『藪の中』は駄作の仲間入りです。
そのラストを、「下人は、既に、雨を冒して京都の町へ強盗を働きに急いでいた」から「下人の行方は、杳として知れない」(もしくは、「下人の行方は、誰も知らない」)に変えたから、『羅生門』は佳作になったのです。
芥川の作品を引き合いに出すなんて、本当に失礼なことですが、私なんかが書く話でも、『明文化しちゃダメ』『明文化することが無意味』な場合はあるのですよね。

そんなこんなを悩んで、結局、今回のリクエストを受けさせていただいたのは、自分のヘタさに落ち込んでいるよりも、ヘタでなくなるよう努力する方が前向き & 建設的だと思ったから。
今回以降、続編のリクエストは、元の話のどのあたりに、“すっきり終わった”感を感じなかったのか、その点を ご教示いただけた場合にのみ受けさせていただくことにいたしました。
キリ番リクエストの説明ページに、その旨、追補させていただいております。

転んでも、ただでは起きませんよ。私は、
自分のヘタさにめげない この図太さで、自分のヘタさに 打ちのめされることなく、私は15年間 サイト運営を続けてきたのです。

なお、今回のお題に関しましては、元の話が、氷河と瞬の恋に進展があっても無意味な話ですので(その描写が蛇足・邪魔になる話ですので)、続編である今作も そのような話になっています。
その点は、どうぞご了承ください。
この手の話において、氷河と瞬の恋がどうなるのかということは、話を読んでくださった方々が好きに妄想し、好きに決めていいものです。
そういうスタイルの話なのですから、そうしてください。
与えられた情報を元に、好き勝手に妄想を膨らませることこそが、腐女子の腐女子による腐女子らしい楽しみ方でございます。


さえさん、リクエスト、どうもありがとうございました!
未熟な もの書きではございますが、これからも(あくまでも趣味の範囲内で)研鑽に努めていく所存ですので、一層の ご指導ご鞭撻を賜りますよう、心から お願い申し上げます。







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