以前は──つい2日前までは──瞬は、太陽の陽射しが好きだった。
それは、いつも明るく生気に満ちていて、瞬の心を暖めてくれるものだった。

今は、太陽が空に存在することすら厭わしい。
夜の訪れが待ち遠しく、せっかく陽が暮れたというのに、いつまでも仲間たちと話し込んでいる氷河が恨めしかった。
本気で、氷河は自分に意地悪をしているのだと思った。

氷河が、紫龍たちとの会話を切り上げて席を立つ。
瞬は、足をもつれさせるようにして、その後を追った。





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