それでも、俺は瞬を諦めきることはできなかった。
今、瞬の心が誰の上にあるのだとしても、こうして永遠に瞬を抱いていたい。


瞬が、頂点に達しようとするたびに、身体を引いて、俺は瞬をいつまでも焦らし続けた。
そして、瞬はいつまでも、軽い絶頂感に支配されたまま、終われない。


「ああ……」

辛そうに身悶える瞬をなだめるように、俺は、キスを繰り返す。

瞬は悲しそうに俺を見詰め、そのうちに嗚咽を洩らし出した

泣いても駄目だ。
俺は、永遠に、おまえとこうしていたいんだから。


瞬はやがて諦めたように、瞼を閉じて、またゆっくりと、終わりのない薄闇の中に意識を投じていった


そして、俺も。

多分。





【next】