瞬を抱いたあの日から……

俺の身体は眠ることを拒絶した。
睡眠を欲する本能が、深層意識に刻み込まれたあの強烈な負の感情とぶつかり合い、ふと気が落ちることあったとしても、
……敵を倒し、瞬を殺す……
戦場の夢がフラッシュバックし、意識を現実へと引き戻す。


次に、俺の身体は食べることを拒絶した。
食物を欲する本能が、深層意識に刻み込まれたあの強烈な負の感触と合い重なって、口や胃に食べ物を入れても、
……生命を奪い、それを口にする罪を感じてだろうか?……
飲み込んだ時、味覚を感じ唾液が喉を通る時、激しい嘔吐にみまわれた。


ただ、俺の身体は瞬を求めていた。
瞬を欲する本能に、2つの欲求を拒絶することによってより全ての感覚が鋭敏となり、快楽に身を置くことによって、
……彼の純白の心と同調出来ると信じて……
それは、まるで性欲によって自らの生命を保っているかのようだった。



彼は決して拒絶はしない。 が、
瞬本人、抱かれているとき以外は俺に決して近づこうとせず、遠くからの視線も合うことなく、言葉をかけることもなく、存在を否定するかのように背けてしまっていた。








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