さてさて、こちらは、自分の職場環境に不満たらたらの一輝大臣です。 一輝は、その夜ずっと、お城の庭の隅の瞬の部屋の窓が見える場所に立って、瞬からの合図を待っていました。 けれど、待てど暮らせど、瞬からの合図はありません。 明け方近く、空が白み始めた頃になってからやっと、一輝は、自分の計略が裏目に出たことを悟りました。 こうなっては、悠長に瞬の合図を待ってなどいられません。 「瞬っ !! 」 そうして。 愛する弟の名を叫んで飛び込んでいった部屋の中で、一輝は、裸の氷河国王の胸ですやすや眠っている瞬を見ることになってしまったのでした。 |