何か──どこかが変だとは思っていた。

いくら他の棟から離れたところにあるとは言え、医者も看護婦も来ないリハビリセンター。
沙織さんや星矢たちも、一度も見舞いにやって来ない。

そんなのってありえない。

でも、それでもいいと思った。
氷河がこんなに優しくて、氷河とこんなに自然に接していられるのなら――。






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