ヒョウガを氷の棺から解放するために魔法使いの修行は必要がないと言われても、シュンは南の島での修行を続けました。
アルビオレが、自分が弟子たちに教えようとしている“ありとあらゆるものを温める魔法”の究極の奥義は“人の心を温める魔法”だと、シュンに教えてくれたからです。
自分がその力を養うことが、ヒョウガが“愛”を体得するための力になるのではないかと、シュンは思ったのです。

アルビオレの許で修行を続けているうちに、やがてシュンは、ヒョウガの心だけでなく、ヒョウガ以外の人の心も、そして自分自身の心も温められるようになったらいいと考えるようになっていました。






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