それでも――太陽が西に沈むたびに、瞬の不安は増していった。 氷河は僕が嫌いになったんだろうか――? 今は、それが瞬にとってのいちばんの不安だった。 河の向こう岸を見やると、氷河が心配そうに瞬を見詰めていた。 彼は夜には、瞬が暗闇と孤独を怖れないように、河岸で火を燃やしてくれた。 彼は 与えられた安全な家を離れて冷たい草の上に眠る瞬を力付けようとしてくれているのだということが、言葉を交さなくても瞬にはわかった。 氷河が自分を嫌っているようには見えなかった。 瞬はもしかしたら、その可能性を考えたくないだけだったのかもしれないが。 氷河も本当は昔の仲間に会うことを望んでくれている――そう思わないことには、悲しさと不安のために瞬の胸はつぶれてしまいそうだった。 |