設立趣旨
研究所概要

設立趣旨

地方・都市間の格差是正は、わが国が取り組むべき喫緊の課題の一つである。

しかし、大都市圏から遠く離れた国土周辺に立地する高知、秋田、青森、徳島、鹿児島、和歌山、島根、岩手、長崎、宮崎、等の県では、これらの政策が有効に作動せず、地方・都市間の格差が依然、拡大しつつありますが、地方衰退の解消に向けた有効な対応策は、いまだ見出されていません。

これらの「取り残された地方」の苦況は、主にグローバル化への不適応がもたらしたものでありますが、2002 年以降の景気回復局面に於いても、有効な格差是正策が発見されないまま、大恐慌に匹敵するといわれる世界的景気後退局面を迎えることになり、「取り残された地方」は、更なる凋落への関頭に立っています。

こうした状況認識を踏まえ、地方産業経済研究所の目的は、地方資源と都市資源の合作により環境共生型産業を創生し、「地方・都市間の格差是正」を実現することにあります。

具体的には、以下の目的の実現を図って参ります。

  1. 地方に内在する資源に立脚しつつ、都市が保有するグローバル競争力の共有化を促進し、地方の産業・経済の活性化を支援
  2. 地方産業の豊饒な果実を都市及び世界市場の消費者に直接供給することにより、地方・都市双方のクオリティーオブライフの向上を実現

これらの目的を実現するために、以下の活動を展開してまいります。

  1. 「取り残された地方」が自立的経済を確立できなかった理由の究明
  2. 地方が保有する資源に着目した地方産業経済が自立する方法論の提起
  3. 「取り残された地方」の実情解析に基づき,2.の方法論を具体的に適用し、「取り残された地方」の経済自立化を支援
  4. 都市−地方間の財・サービス・情報の直接的流通の促進
  5. 地方産業経済活性化に向けた人材教育の推進

以上の諸活動展開には、多くの方々の知恵と目的実現に向けた意思の集積が不可欠であります。是非とも地方産業経済研究所の活動に御支援とご参画をお願い申し上げます。