ともかく万事がそんな調子で、名目ばかりとは言え氷河の取材は一向に進まず、瞬は自分の休日までも氷河の取材に当てることになった。 もっとも瞬自身は、保護者付きで色々な場所に出掛けられることを喜んでいるふうだったし、氷河もまた、まるで小学生同士のデートのような瞬との外出を、結構楽しんでいたのだが。 瞬の休日のたびに、幾度も二人で会っているうちに、雑誌の取材という名目上の目的を氷河も瞬も忘れてしまい、それはますますもってデートの様相を色濃くしていった。 勿論、そのデートは、キス一つ交わすでもない清らかそのもののデートではあったのだが。 |