それからほどなくして、蔦葛歌劇団内には宝○音楽学校ばりの蔦葛音楽学校が創立され、全国から明日のスターを夢見る才能ある少年たちが多数入学してきた。

その学園で、聖闘士のいなくなった蔦葛歌劇団で、日本で、そして世界で、彗星のごとく現れ消えていった幻の演出家兼脚本家として、氷河の名は末永く語り継がれることになったのである。





伝説の演出家は、今は城戸邸で、いつでも好きな時に好きなだけ瞬を押し倒せる日々を満喫しまくっている。

星矢も紫龍も蔦葛歌劇団の多忙な日々から解放された。

一生分の生活費の支払いをしてくれた氷河に、88星座の聖闘士たちはこぞって感謝することになり、それと同時に彼らは、今更ながらなことを強く認識することになったのである。



信じて貫けば、乗り越えられない困難などない。

そのための力の源は、(たとえそれがどんなにエゴイスティックでも)やはり愛なのだということを。





Fin.






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