しかし、そこで自己否定に走ったりしないのがメイドロボたちの強いところ。

メイドロボのリーダー格の1号が、仲間たちに実に前向きな提案をしました。
「ねえ、リリィちゃんに鈴をつけてもらったらどうかしら。リリィちゃんが現れる前に、ちりりん♪ って音がしたら、僕たち、逃げる準備ができるじゃない」

「わぁ、さすが1号、頭いーいv」
「じゃ、早速、鈴の準備をしようよ。鈴は、瞬様から貰えばいいよ。殺生谷でみんなに配った鈴の余りがあるんだって」
「リボンはやっぱりピンクかなぁ」
「そだね、鈴にピンクのリボンつけて、細い紐をネックレスみたいにして、リリィちゃんにつけてもらおう!」
「わーい、ピンクのおリボンだーvv」

――と、15人はわいわいがやがや。
やがて、リリィちゃんのための可愛らしいピンクのおリボンつき鈴のネックレスができあがったのです。



ところが、ここでまた大問題。

「でも、これ、誰がリリィちゃんにプレゼントするの? 僕、恐くて、リリィちゃんの側に近寄れないよ?」
「そ……それは……」


何ということでしょう!
こんなにも頑張ったメイドロボたちの苦労は報われることなく、水泡に帰してしまうのでしょうか……。






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