そして、希望を失わない15号たちが、愛と欲望だけで生きている氷河に発見されたのは、ロボたちが絶海の孤島に漂着してから2日目のことでした。


氷河は、メイドロボたちを発見するなりメイドロボたちに言いました。
「すまん。おまえたちを探すのに必死で、夕べ、俺は瞬を食べてないんだ。ちょっとあっちで食べてきてもいいか?」

メイドロボたちは、そのあたりを心得ていますから、氷河の言葉に気を悪くしたりなんかしません。
それどころか、親切な助言までしてあげるのです。

「氷河様、せっかく無人島にいらしたんですから、海の中で瞬様を食べるのも美味しいかもしれませんよ!」
「えー、お花の咲いてる森の中の方がいいもーん」
「定番は砂浜だよぉ。波がちゃぷちゃぷ腰のあたりにくるくらいのとこ」
「でも、潮が満ちてきたら、大変だよ?」
「あ、そっか。ご主人様たちが溺れちゃうね」
「そんなの、ご主人様たちは平気だよ。ご主人様たちは、いつも愛に溺れてるんだから」
「そだね。愛も海水もおんなじだよね〜」
「そうそう」
「おんなじおんなじ〜♪」



誰か、メイドロボたちに、愛と海水がかなり違うことを教えてあげてください……。






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