さて、氷瞬家の庭でのメイドロボ・ダンス発表会は興行ごとに大入り満員。 大人気を博していました。 氷河がとんてんかんとんてんかんと作った舞台で、懐中電灯のスポットライトを浴びて踊るメイドロボたちは、すっかり近所の人気者です。 発表会の日には、ご近所さんが家族ぐるみでわくわくしながら、氷瞬家のお庭にやってくるのでした。 ところが。 大評判になってしまったメイドロボ・ダンス発表会が、またまた事件を引き起こしてしまったのです。 口コミで広がっていった発表会の噂が、東京の大手芸能プロダクションのスカウトの耳にまで届いてしまったのが事の発端。 芸能スカウトのおじさんが遠慮会釈もなく氷瞬家に押しかけてきて、やいのやいのとメイドロボたちにプロデビューを迫り始めたのです。 メイドロボたちが相談すると、氷河は、 「それは、俺の決めることじゃない。おまえたちの進む道を決めることができるのは、おまえたちだけだ」 と、メイドロボたちの自主性を尊重した意見。 瞬は、 「15号ちゃんたちのしたいようにしていいんだよ。僕たちのことは考えなくていいからね」 と、少し寂しそうにではありましたが、微笑んで言うのです。 |