「氷河様、瞬様、危ないっっ !! 」× 15 直径40センチほどの大きさの、謎のフライング・ソーサー。 それは、庭に面して開け放たれていたリビングの窓から、一直線に氷河と瞬めがけて飛んできました。 得体の知れない謎の物体から、彼等の愛するご主人様たちを守るため、メイドロボたちが迅速に動きます。 メイドロボたちは、いつだって、彼等の大事なご主人様たちのために命を投げ出す覚悟でいるのです。 我が身の危険も顧みず、メイドロボたちは、飛行物体の推定着陸地点から氷河と瞬を押しのけようとして、二人に体当たりを敢行しました。 氷河の人差し指ほどの身長もないメイドロボたちは、決死の覚悟も空しく、残念ながら氷河と瞬の身体にへばりつくだけになってしまいましたが。 けれど、安心してください。 謎のフライング・ソーサーは大した質量もなく、加速もついていませんでしたので、一度氷河の胸にぶつかってから弾き返され、リビングのテーブルに、ひょろひょろひょろ〜と着地するにとどまり、氷河にも瞬にもリビングにも特に被害はありませんでした。 被害はありませんでしたが、突然飛んできた謎の物体に、氷河と瞬が驚いたことに変わりはありません。 驚きましたとも! なにしろ、その謎の物体には、ほかほかLサイズのピザが乗っかっていたのです。 氷河も瞬も、こんなピザの宅配方法なんて聞いたことがありませんでしたし、なにより二人にはピザを注文した覚えが全然なかったのです。 テーブルの上に突然現れたピザ(ピザのトッピングは、ゴールデントリプルコーンとハワイアンデライトのハーフ&ハーフ。生地はスーパークリスピータイプでした)に目を丸くする氷河と瞬とメイドロボたち。 そこに、彼等を更に混乱させる事態が発生しました。 なんと、Lサイズピザを乗せたフライングソーサーの中から、ぴょんぴょんと――銀色のスペーススーツを着た小人たちが飛び出てきたのです! |