ひたすら、自分たちに関心のあることだけを喋り続ける、謎の小人たち。
氷河と瞬とメイドロボたちは、そろそろ目眩いを覚え始めていました。

けれど、ちょっと未来の地球氷河は、某氷の国の氷河なんかとは、かなり出来が違います。
彼は、小人たちのマシンガン・トークの中に、小人たちの謎を解く重要なキーワードが混じっているのを聞きのがしたりはしませんでした。
「あの方法?」

「小人さんたち、この迷子札……」
「あの方法とは何だ」
「僕たちには読めない字で書いてあるよ?」
「おまえたち、合体ができるのか?」
「地球の文字じゃないみたいだね、これ」

「…………」(←氷河の沈黙)
氷河は、迷子札なんかどーだっていいと思っていました。

「…………」(←瞬の沈黙)
瞬は、氷河がなぜ『あの方法』にこだわるのかがわかりませんでした。

二人同時に沈黙した氷河と瞬は、また、二人同時に口を開きました。

「そんな迷子札なんかどうでもいいじゃないか。この場合、問題なのは、この小人たちが合体できるのかどうかということだろう」
「迷子に会ったら、お家を探してあげるのが、いちばん大事なことじゃない」
「氷瞬的には、小人たちが合体して、この子たちの氷河と××できるかどうかの方が、ずっと重要な問題だ」
「氷河ったら……。『あの方法』が××とは限らないでしょ」
「しかし、他には考えられない」
「そんなことないよ。氷河は泣き落としでも、僕のお願いきいてくれるもん」
「む……」

言われてみればその通りだったので、この場は氷河が引き下がるしかありませんでした。
某氷の国の氷河よりデキるといっても、所詮、氷河は瞬には叶わないようにできているのです。

そういうわけで、『あの方法』の件は、ひとまず脇に置いておくことになりました。







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