――とまあ、お互いに、色々考えながら、到着した洗面所。

洗面台に手の届かない氷の国星の小人たちのために、メイドロボたちは、お皿を一枚運んできて、それをお水でいっぱいにし、床に下ろしました。

「これで、手を洗ってくださいね……」
メイドロボたちは、まだちょっと気後れしていました。

「ありがとうございますっ!」× 15
氷の国星の小人たちは、力持ちのメイドロボたちに、またまた大感心です。

「いいえ……」× 15
メイドロボたちは、相変わらず気後れしていました。


でも、まあ、そんなこんなで、氷の国星の小人たちは、ついに手洗い&うがいを済ませることができたのです。
お約束を果たした氷の国星の小人たちは全員、同タイミングで回れ右をし、同じルートを辿って非常用食料の元へ。


そこでは、瞬が、小人たちに食べやすいようにと、ピザを切り分けていてくれました。

「わーい、非常用食料だーっっ !! 」
「よしっ、氷河の注意事項1の発動だ! 少しずつ少しずつ食べつなぐぞっ!」
「ラジャー !! 」× 15

「では、位置につけ!」
「よ〜い、どん!」
「わーい !!!! 」× 15

規律正しい氷の国星の小人たちも、どうやらお食事の時には軍規(?)を忘れてしまうようでした。
氷の国星の小人たちは、ついさっきまでの整然とした隊列をむちゃくちゃにして、思い思いにピザにとびかかっていったのです。
まるで、お砂糖に群がるアリさんみたいに。


「うーん……。氷の国星の氷河さんの救助はいつになるのかなぁ。この非常用食料、地球のピザと同じものに見えるけど、氷の国星の小人さんたちは、地球の食べ物も食べれるかしら……」

非常用食料の減り方に、瞬は目一杯不安を覚えてしまいました。
氷河の調査が思わしくなく、氷の国星の氷河の救助が遅れた時、氷の国星の小人たちは、いつか救助されるその時まで、この地球で暮らすことになります。
その間、氷の国星の小人たちに何を食べさせてやればいいのかということは、まさに死活問題でした。







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