「早いね。あれからもう1週間が過ぎちゃった……」
「被害に遭った地域も、大分復興が進んでいるようだな」


今はすっかり静けさを取り戻した氷瞬家の居間。

氷河が読んでいる新聞には、風邪を引いたアフリカ人たちが回復の兆しを見せているというニュースや、北極で浮かれていたクマやキツネが落ち着いたというニュースや、南極のペンギンたちがカーニバルの余韻を楽しんでいる様子が写真入で報道されていました。

それから、あの日、超巨大宇宙船を目撃した人たちのたくさんの証言が。


彼等は一様に、白い羽のある天使が宇宙船に乗り込んでいって、侵略者から地球を守ったのだと語っていました。
白いブランケットに身を包んだ氷の国星の合体瞬が、彼等には、羽のある天使に見えたのでしょう。

瞬と氷河のところにも、新聞社やテレビ局からの取材がたくさん来ました。

瞬は、記者たちに、
「ええ、あれは確かに――とっても可愛い天使たちでした」
と笑いながら答えたのです。







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