もちろん、間に合います。
氷の国の氷河にならともかく、瞬ちゃんの名を冠している小人たちに、神様が“徒労”などという虚しい行為をさせるわけがないのです。



「たれたれ瞬ちゃーん !!!! 」
「15号ちゃんっっ !!!! 」

たれたれ瞬ちゃんと15号の再会は、感動の涙で始まりました。
小人たちの心は一つですから、15号が会って嬉しい人は、1号、2号、3号、4号、5号、6号、7号、8号、9号、10号、11号、12号、13号、14号にとっても懐かしい人です。
小人たちは、15人全員が、たれたれ瞬ちゃんの腕や髪や脚にしがみついて、わんわん泣きながら再会を喜んだのでした。


そして、感激の涙を拭いて、小人たちのダンス発表会は始まりました。
小人たちが転ぼうが滑ろうが、たれたれ瞬ちゃんは、にこにこしながら、ぱちぱち拍手をしてくれました。

「15号ちゃんたち、すっごく上手だったよ。いっぱい練習したんでしょう?」

小人たちは、たれたれ瞬ちゃんに褒められて、とってもとってもいい気分です。
「僕たち、いっぱい練習したの」
「僕たちが上手に踊ってるとこを、たれたれ瞬ちゃんに見せてあげたかったの」
「15号から、たれたれ氷河さんはすっごくカッコいいんだよって教えてもらったの」
「だから、僕たち、たくさんたくさん頑張ったの」
「あのね、それからね、僕たち、たれたれ瞬ちゃんとたれたれ氷河さんのために、ご馳走もいっぱい準備したんだよ!」

そう言うと、小人たちは氷の国の氷河の肩や頭にわらわらとよじ登って、そこから、
「僕たちのお城にお入りくださーい!」
と、たれたれ瞬ちゃんとたれたれ氷河さんを氷瞬城の中にご案内したのでした。