その夜。 小人たちがいなくなった寂しさで泣きじゃくるたれたれ瞬ちゃんを、心と身体と言葉と妖しい眼差しで慰めてから、たれたれ氷河さんは、ふと思い出したように呟きました。 「主導権を握る照準は、小人じゃなくて合体後の瞬にしぼらないといけないんだが、あいつ、その辺はわかってるんだろうな……?」 「ん……? 氷河、何か言った〜?」 「いや……。おまえがあんまり可愛いんで見とれていた」 「え?」 ぽっ☆ と頬を薄く染めたたれたれ瞬ちゃんの微妙なところに手を伸ばし、たれたれ氷河さんは、脳裏に浮かんだ一抹の不安を振り払ったのです。 いくら氷の国の氷河が哀れな男でも、そこまで哀れな思考回路は持っていないだろうと、無理に自分に言いきかせながら……。 |