1時間目の休み時間、心優しいたれたれ瞬ちゃんは、保健室の先生よろしく、氷の国の氷河の手当てをしてあげていました。

「はい、ちょっと沁みますよ」
「〜〜〜〜っっ !!!! 」
オキシドールが死ぬほど沁みているのですが、氷の国の氷河は歯を食いしばって耐えています。
たれたれ瞬ちゃんが恐いからです。


「動かないで下さいね」
「…………………」
バンドエイドは何もばってんに貼らなくてもいいんじゃないかと思いつつ、氷の国の氷河は無言です。
1時間目のたれたれ瞬ちゃんの大胆さを思い出すと、とても何かを言う勇気が湧いてこないのです。


「……氷河、だいじょ〜ぶ?」
小人たちも、ちょぴっとたれたれ瞬ちゃんにびびっていました。



けれど、1時間目のたれたれ瞬ちゃんの加害実習にいちばん驚いたのは、やはり、たれたれ氷河さんだったでしょう。

「と…とりあえず、1時間目はこれで終了。単位はOKだ」

たれたれ氷河さんは、自分の作ったカリキュラムが大幅に狂ってしまったことに、その原因がたれたれ瞬ちゃんであることに、大きな衝撃を受けていました。

無理からぬことです。