涙と感動と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛の『氷の国の宇宙人襲撃裁判顛末記』サイン会第3問目終了後、残った小人さんフリークの数は10人、サイン本は15冊。
5冊余分が出てしまいます。

そこでまず10冊を10人に進呈したあと、残りの5冊はくじ引きをすることになりました。
10人のうち5人は1冊ずつ。
5人は2冊ずつの配分になります。

10人はメイン会場の中央に配された舞台に上がりました。
いまだに先程の感動の余韻に浸っている、国を超え、宗教を超え、民族をも超えた小人さんフリークたち101万318人のギャラリーは、惜しみないエールを10人に贈りました。

「おめでと〜!」
「私の分までその本を大切にしてね〜」
「この幸せもんが〜! 羨ましいぞー!」


負けてなお清々しい小人さんフリークたちの温かい祝福の言葉に、キング オブ 小人さんフリークたち10人の胸に、辛く厳しく楽しかった戦いの時が蘇ってきます。

戦い済んで、日が暮れて。
彼等の胸に去来するものは、ただただ熱い感動の思いだけでした。

10分の1の1「み……みんな……」
10分の1の2「だめだ、俺には……っ! 本を受け取る資格は無いんだ」
10分の1の3「小人さんたちが15人で1人、1人で15人であるように」
10分の1の4「私たちだって、これまでに敗れ去ったみんなも合わせて約821万人で1人」
10分の1の5「1人で821万人……」
10分の1の6「みんな――みんな、小人さんたちを好きな心はひとつ」
10分の1の7「だから、この本を僕等がもらってしまうわけにはいかない」
10分の1の8「これは、ここにいるみんなと、敗れ去ったみんなのものだよ」
10分の1の9「そうだね」
10分の1の10「……というわけで、私たち、辞退させてもらいます」


「本当にそれでいいんですか?」
9号が確認を入れると、10分の1の1番の小人さんフリークは、ひとかけらの後悔も未練もない様子で、大きく頷きました。
「はい!(9号ちゃんと話せた〜♪)」


特設会場に残っていた小人さんフリークたちも、テレビの向こうで、自分たちの闘いの続きを観戦していた予選敗退組も、たれたれ瞬ちゃんも、たれたれ氷河さんも、小人たちも、それからもちろん、感激しやすい氷の国の氷河も、キング オブ 小人さんフリークたち10人のこの潔い決断に感動しまくっていました。


『皆さんお聞きになりましたか? なんという慈愛の心! 譲り合いの精神! 私は今、猛烈に感動しています !! 』


うおぉぉぉぉ〜〜 !!!!!!



『全世界の……いや、全宇宙のすべての小人フリークに栄光あれ! ファイヤー!』


『ファイヤー!』
「ファイヤー!」
『ファイヤー!』
「ファイヤー!」
『ファイヤー!』
「ファイヤー!」
『ファイヤー!』
「ファイヤー!」
『ファイヤー!』
「ファイヤー!」
『…………』
「…………」








こうして、涙と感動と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛と愛の小人さんサイン会は幕を閉じたのです。

コミケの前日搬入開始時間1時間前のことでした……。