ところで、もしかしたら気付いていない方もいらっしゃるかもしれませんから、皆さんにはこっそり教えておきますね。
親切だけどくさい人、氷の国に秋が訪れるとどこからともなくやってきて、小人たちを助けてくれる金色の英雄の正体は、実は!
氷の国の氷河なんです!

どうです。
びっくりしましたか?
でも、そうなんですよ。
氷の国の氷河は、愛する小人たちのためにだったら、正体不明の正義の味方にだってなれるのです。

その親切でくさい金色の英雄さん こと 氷の国の氷河は、大きな栗の木の下で小人たちが9号の重大発見にショックを受けていた頃、氷の国の氷瞬城のお風呂場で、石鹸の泡をぶくぶくさせながら、ごしごし身体を洗っていました。
かぐわしい匂いのせいで、小人たちに遠巻きにされるのは、金色の英雄でいる時だけで十分ですからね。

氷の国の氷河は、小人たちが氷の国の氷瞬城に帰ってくる前に、かぐわしいぎんなんの香りを全身から取り除いておかなければならなかったのです。