氷の国のクリスマス 2002


〜 サンタクロースの秘密 〜





12月25日がイエス様のお誕生日じゃないことを、皆さんは知っていますか?

そんなはずはないって?
世界中の人たちが、12月25日にイエス様のお誕生日を祝ってるって?

その通りですね。
でも、本当なんですよ。
12月25日は、本当は、イエス様のお誕生日じゃなく、太陽の神様のお誕生日なんです。

12月25日は、今は滅んでしまったローマという大きな国の冬至に当たる日でした。
冬至というのは、一年でいちばんお陽様が地上にお顔を見せない日のことです。
そして、冬至の次の日から、お陽様は少しずつ勢いを取り戻し始めます。

それが、復活した神様であるイエス様のお誕生日にふさわしいと思われたんでしょうね。
イエス様の本当のお誕生日がわからないので、じゃあ、その日を誕生日にしてしまえ! と、昔の我儘で偉い人が決めたんです。


ですから、クリスマスなんて、本当はいつお祝いしてもいいんです。
氷の国の小人たちは、氷の国の氷河にそう教えられていました。


でも、氷の国の氷河が小人たちにそんなことを言った本当の理由は、12月25日が過ぎると、ケーキがお安くなるからでした。
おんなじお値段で、2回り大きなケーキを買えるのなら、その方が小人たちを喜ばせてあげられますし、氷の国の氷河のお財布は、なにしろ、いつもいつでも大ピンチ状態なのです。


氷の国のクリスマスは、そういうわけで、ついこの間まで、いつも12月25日が過ぎてからでした。


けれど、小人たちがコミケに参加するようになってからは、そうも言っていられなくなったのです。
毎回コミケでコピー誌を出す小人たちは、12月25日頃は、まさに修羅場の真っ最中。
クリスマスどころではありません。

でも、クリスマスはお祝いしたい。
小人たちが悩んでいると、氷の国の氷河が、またまたいいことを小人たちに教えてくれました。

氷の国の近くにあるロシアという国では、クリスマスは1月6日の夜から7日にかけてお祝いするんだよ……って。


かくして、氷の国のクリスマスは、冬コミケが終わって、新年を迎えて、松の内が明ける頃。
山のようなコミケの差し入れおやつを食べ終わってて、お雑煮やおせち料理もなくなった1月6日。



さあ、氷の国の今年のクリスマスが始まりました!






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