しかし、氷河にはわからなかったのである。

どう見ても、ペットントンはただの化け物である。
なぜ瞬が恐れる様子もなく、あっさりと彼を受け入れてしまったのか、それが氷河にはどうにも解せなかった。

瞬は、ETと巡りあった少年のような子供ではない。
邪気や悪意はほとんど持っていなかったが、瞬は、未知のものを偏見なく受け入れてしまえるほど幼くはないのだ。


ペットントンは、化け物とはいえ、アホ面である。
確かに、危険を感じさせる顔ではない。
にしても、やはり、どう見ても、未知の生き物――ではないか。

なぜ瞬が、そんなモノを恐れる様子もなく、あっという間に受け入れてしまえたのか。
受け入れてしまったのか。

氷河には、わからなかった。



いずれにしても、夜の恨みは昼の万倍。
氷河は本気でペットントン追い出し作戦に取り掛かった。






【next】