星矢の置いていった本によると、


緑は、自然の美しさと調和の色として知られている。
常緑樹の色である緑は希望と永遠の生命の色と考えられている。
緑は平和と安全と新鮮を象徴する。

緑は、深く根をはり、誇り高く不変で、低い木々を見下ろすように堂々とそびえ立つ喬木、厳格で独裁的な気性、そしてピンとはった弓の弦に象徴される。
緑は感覚でいえば渋み、感情では誇り、器官でいえば筋肉である。

人は誰でも不安を覚えたり、心の底から愛したりするときには緑の性格をしている。
だが、本当に緑の性格をした人は、慈愛に満ちた母なる地球の一番大切な性質をもった人である。

緑のもうひとつの特徴は強いエネルギーであるが、自制がきかないとその強さが落とし穴になりかねない。

緑は自然の色であり、バランスのとれた強さの色、心と身体の発達の色である。
緑は調和を表し、神経を静める作用がある。

緑の好きな人は、とても礼儀正しく、控えめで、人から好感を持たれる。
常識的で、道徳心に富み、でしゃばらない平和的な人。
そのため、他人に利用されやすいところもある。

――云々とあった。


それに比して、黒のページには、死、夜、悪、罪、誤り、無知等、暗い言葉が羅列されていて、氷河は、それを瞬の色だと思って読む気にもなれなかった。




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