瞬ちゃんは、今年小学校5年生になりました。 ロシアのお友達も、1年生から4年生まで、瞬ちゃんの下級生になったり同級生になったりとダイナミックな変動を幾度となく繰り返しましたが、今年はめでたく5年生になれました。 本当はロシアのお友達は今年6年生の歳なのですが、瞬ちゃんと同じ学年になれたのですから、それはおめでたいことなのです。 ロシアのお友達と瞬ちゃんが少しずつオトナへの階段を登っていくように、瞬ちゃんのお兄さんも順調に出世の階段を登っていきました。 瞬ちゃんが小学校の低学年だった頃には、お兄さんの出張のお土産は辛子明太子やトラピストのバター飴でしたが、最近のお土産はマカダミアナッツやイギリスの紅茶の詰め合わせ、時にはマーマのためのウォッカだったりするのでした。 瞬ちゃんのお兄さんの海外出張が多くなると、自然と、瞬ちゃんがロシアのお友達のお家に長期お泊まりする機会も増えました。 すっかり子供だった頃の瞬ちゃんなら、ロシアのお友達とマーマのお家でのお泊まりを、心から素直に喜んでいたでしょう。 けれど。 ちょっとずつではありますがオトナの階段を登り始めた瞬ちゃんは、最近、ロシアのお友達と一緒にお風呂に入ったり、おんなじベッドで眠ったりすることに恥じらいの気持ちが芽生えてきていたのです。 本当だったら小学校6年生のロシアのお友達は、既に身長が160センチ以上あって、身体にも色々な変化が現れてきます。 ロシアのお友達の方も、瞬ちゃんと一緒にお風呂に入ったり、おんなじベッドで眠ったりすると、なにやら胸や色んなところが苦しくなってきたりして、こちらも芽生えの季節です。 瞬ちゃんは日本人としても小柄な方でしたし、ロシアのお友達より一歳下ということもあって、オトナへの階段を登り始めたと言っても、まだまだまだまだコドモです。 でも、だからこそ、どんどんオトナになっていくロシアのお友達を間近に見ていると、なんだか複雑に心が揺れてしまうのです。 微妙な微妙なお年頃のふたり。 そんなふたりの高学年編は、瞬ちゃんの衝撃の告白から始まります。 |