そうして、青銅聖闘士たちが乗り込んだグラード学園高校・光星寮。 瞬は、星矢と他の一年生2人と一緒の4人部屋で、氷河は、特別に用意された個室で、とにもかくにも同じ屋根の下での寮生活が始まったのである。 氷河は特別待遇の個室で、その望み通りに、授業にも、決められた起床時刻にも、もちろん門限にも拘束されない悠々自適の寮生活を過ごすことになったのだった。 その寮生活初日、寮生たちの初顔合わせの場で、寮監は、生徒たちに、氷河とその著書を紹介し、その被験者に選ばれた栄誉を誇らしげに説いた。 「よろしく協力を頼む」 年齢を8歳もサバを読み、25歳という触れ込みでやってきた金髪碧眼のスーツ姿の博士様は、改めて紹介されるまでもなく、生徒たちの間では有名人だった。 生徒たちのほとんどは、この氷河の実験に協力できることに浮かれてさえいたのである。 |