翌日、瞬は、風邪をひいたと仮病を使って学校を休んだ。
熱が出たのは事実だったので、兄には仮病を疑われずに済んだが、兄の心配顔には良心が痛む。
瞬は、いつまでも、落ち込んでもいられなかった。
夕方には、星矢が家まで見舞いに来てくれた。
そして、瞬は、星矢から、今日は氷河も学校を休んでいたことを知らされたのである。
「あいつはいつものことだけどさぁ。でも、最近は割りと真面目に来てたのになー」
存外に元気そうな瞬の様子を見て安心した星矢が軽口を叩くのに、瞬は無理に笑顔を作った。
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