うまい話。
それは、確かに出来すぎのうまい話だった。
その夜、瞬が氷河の部屋を訪ねてきた時、不信感と期待の入り混じった氷河の困惑は頂点に達しかけていた。
が。
やはり、世の中、そううまく話が進むはずがない。
『まさか添い寝のサービスつきかっ !? 』
と色めきたった氷河の前に正座した瞬は、しょっぱなから、とんでもない告白をかましてくれた。
すなわち。
「僕……男なんです」
――という、衝撃の事実をぶちまけてくれたのである。
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