氷河が瞬に案内された部屋は、8畳ほどの広さのある和室だった。
ほとんど使われたことがないらしく、生活の匂いが全く感じられない。
障子を開けると、廊下がこじんまりとした和風庭園に面していて、その周囲を白塗りの塀が囲んでいた。
壁の向こうにあるはずの拝殿、幣殿、社務所等からは完全に遮断されている。

氷河が案内されたのは、神域に隣接している俗界だった。





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