それは愛撫と呼べるようなものではなかった。
全てを焼き尽くす炎のようだった。


抗う余裕などない。
羞恥を覚える一瞬さえ、瞬には与えられなかった。


身体の中に熱く熱した鉄の楔を打ちつけられ、内奥を抉られ、呼吸することに痛みを覚えるほどに荒々しく、身体を揺さぶられる。
その乱暴な蹂躙が収まりかけると、瞬の中に、身体を焼くように熱いものが染み込んでくる。

瞬とて、男の生理は知っている。
彼を受けとめる者への思い遣りのかけらもない乱暴な交接に驚き、混乱しつつも、瞬は、それで全ては終わり、自分は屈辱的な約束を果たしたのだと、唇を噛み締めた。

浅ましい声も、瞬自身が身体の歓喜に負けることも、呼んではならない人の名を呼ぶこともなしに、それは済んだのだと、瞬が大きく息を漏らした時、太陽神の手が更に大きく瞬の身体を開き、再び瞬に覆いかぶさってきた。

(え……?)


瞬の安堵は無意味なものだった。
アベルの蹂躙は、いつまでも終わらなかった。

アベルは、正しく、自らの欲望を満たすためだけに瞬の身体を使い、瞬はまるで人形のように、彼に為されるがままで、誰かに救いを求めることさえできなかった。

瞬の身体を支配していた痛みは、やがて、痺れに変わり、それはアベルが瞬の中にいようといまいと、収まらなくなっていた。

「や……やだ、もう、やだ……!」

これまで、どれほど強大な敵に相対し、苦戦した時にも、瞬はそんなみじめな声をあげたことはなかった。

「もう、やめて。離して、助けて、もうやだ…!」

瞬の懇願が聞こえていないのか、それとも、聞こえているのに無視しているのか、あるいは楽しんでいるのか、太陽神の陵辱は終わらない。

いつまでも終わらなかった。





――太陽神が、瞬の身体をいつ解放したのかを、瞬は知らない。


瞬はとうの昔に気を失っていた。








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