変容
『消えてしまいそうだ』
それが、瞬を見た者たちが必ず言う言葉だった。
どう表現するかは、人それぞれ。
『幻のように』だったり、
『放っておくと』だったり、
『見詰めているうちに』だったり、
『少し目を離した隙に』だったり。
そう。俺の瞬は、実体のない妖精のような存在だった。
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