だから何故僕がこのような行動をとったのか。
 決して解明せずにいて欲しい。
 恐らく望まぬ答えが真実であることを、僕は知っているのだ。
 いくら言い訳をしようとも。
 僕は心のどこかで自覚しているのだから。




僕は誰も愛さなかった

君を愛している


僕はいくらでも自由に君を傷つける

君を傷つけるものなど
決してゆるしたくはなかった


愛とは自由を言葉を思考を奪い
見えぬ手足をまでもを縛ること

愛とは永遠に
見返りを求めず与え続けること


逆説。

パラドックス。


真実。
嘘。
真実。


君を愛している。

否、僕は。誰も───







僕を忘れて







 それを。
 無理だと知りながら希む。
 僕の我が儘はこうして死ぬその瞬間まで直らない。



 君を泣かせたくはなかったが。
 僕が泣くのがもっともっと嫌だった。
 
 ───ごめん。






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