おそらく、氷河は、平時の判断力や定見というものを見失っていた。
仲間を疑うことへの罪悪感を意識してもいなかった。

実際に、断りもなく入り込んだ仲間の部屋でデジタルカメラを見付け、その中に幾枚もの瞬の写真を発見することになった氷河は、自分のしたことを不当だとも不実だとも思わなかった。






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